全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

気がつけばもう6月

何のゲームもしないまま5月が過ぎてしまった……


いや、ゲームはしていたんだが私にしては大変珍しくもしもしゲーをしていた。

●出戻りFGOの話
私は大抵のもしもしゲーのシナリオをすっ飛ばすしゲーム性と暇つぶし要素しか求めていなくて、FGOも例にもれずそんな感じなんだが、正直FGOはゲーム性についても特別面白いと思うところがない。じゃあなんで戻ってきたかというと、頑張れば孔明が貰えるのと久しぶりに星5があたってしかもこれがとびきりかわいいショタだったのである。1977年生まれのボイジャーなので厳密に言えばショタじゃないんだが、公式もショタだって言ってるしおそらくショタであろう。夜な夜なようつべで宇宙の動画ばかり見ている私の日頃の行いがこんな形で報われるとは。何にせよ私はこの可愛い子を、強くて可愛い子にしたいなと思ったので、それだけのために頑張っている。ついでに孔明も育てたらショタっぽくなってくれたので、嬉しかったです。二人には聖杯を浴びるほど飲ませてあげたいと思います。まるで風呂上がりにオロナミンCでも飲むような軽さで聖杯を飲ませてあげたい。
私はFGOに関してはとびきり運が悪い上に上述の通りやる気もそんなにないため手持ちがとても弱い。周回も全然してないし素材も足りないしQPも足りないが……友人にも100回は問いかけたが、これQPの桁間違ってねえか……。1000万なんて桁、昨今のゲームでもなかなか見ないしなにかのスコアなのかこれは?と思いながら回している。

ちなみにボイジャーくんが可愛かったのでシナリオ読んでみようかなと思ったんだが、友人曰くヒドいシナリオらしくて逆に読んでみたくなったがあまりにも量が多すぎて一気に手が引っ込んだ。FGOのシナリオは何度か読んでみようと挑戦したんだが文体もノリも全部合わなくて、なによりスマホでADVを読むことに一向になれなくて諦めた。月姫とコラボしたら読むだろうが、多分コラボはしないだろうな(これがフラグであってくれ)


●かぐや様は告らせたい
二期を一週間に2回以上みて、ようやくハマってることを自覚して全巻大人買いした。登場人物みんなかわいい。みんな幸せになってほしい。氷かぐや編は評判が良くなかったと何処かで見たような気がしていて読む前はちょっと心配していたのだが、読んでみたら氷かぐやが可愛くて可愛くて一気に好きになってしまった。「白銀御行を一番最初に好きになったのは他でもないこの私よ!」は表情を含め全部まるごと可愛かった。ここから恋をして好きな人によく思われたいと思った姿が今のかぐやに繋がっているんだなあと思うと、とても可愛いじゃないですか。この乙女でありながら素直になれない意地っ張りな感じがとてもかわいい。そこからの踏み切れない会長も可愛くてぜんぶ可愛かったです。
キャラ単体では石上くん推しだけど、選ぶ女がことごとく見る目がなくて本当に泣ける。石上くんもっとさあ……いやなんでもない……。でも一番幸せになってほしいのは眞妃ちゃん。彼女の描かれ方はラブコメとしては正しいのだろうけど、眞妃ちゃん目線で考えるととてもエグいしなんか折り合いつけさせてほしいなあと思いながら読んでいる。まだこの辺は詳細に描かれている石上の恋模様の方が色々報われているような気がしなくもない。

あとかぐや様とはあまり関係ないんだが、OPで鈴木雅之氏と一緒に歌っている鈴木愛理ちゃんが可愛くて可愛くてこの年にしてまたハロプロにハマりそうになってなんとか踏みとどまっている。正確に言うと彼女はもうハロプロを卒業しているのでハロプロではないのだけど……。可愛い見た目からは想像つかないような個性的で上手で力強いとても良い歌声だなと。ハロプロでいうと彼女を知る前は生粋でコアな日ハムファンの牧野真莉愛ちゃんしか知らなかったのだけど、真莉愛ちゃんのインスタは可愛い彼女の写真の間に挟まれるガチのプロ野球選手やMLBの外国人選手が緩急あってとても面白いです。100億点(うち日ハムファンとして50億点)。


●新サクラ大戦
アニメだけ見ているがめっちゃ面白いわけでもなくすごくつまらないわけでもない。いわゆる惰性で見ている。印象に残っているのはこの二話がたまたまリアルタイムで友人とスカイプをしているときに流れてその時に友人がポツリと言った「これ何処が面白いの?」。その一言が私のなにかに火をつけて、愛好家として見続けているが、未だにその問いに対しての答えは出ていない。ちなみにゲームはやったことがないし知ってるのは北斗の拳イチゴ味で知ったゲキテイぐらいですかね……。
ただ、一点突破で良いところがある。アニオリキャラのクラーラが可愛い。ほんと可愛い。この子のために毎週見ていると言っても過言ではない。ただそれだけのために毎週見ている。


●A3!復活
アニメA3がいつの間にか戻ってきて驚いた。向こう半年ぐらいは再開しないだろうなと思っていたので……。
作画はまだ怪しい部分もあるけれど、中断する前よりは格段に良くなっていて少なくともダイナミックコードさんよりは断然良い。それだけでもうなんか泣ける。
脚本は原作ゲームの脚本もとても良いと思ったけど、アニメの脚本も良かった。あまり原作を覚えてない状態なので詳しいことは語れないんだけど、きちんと要所を抑えているし、これだけの人数なのにも関わらず各々のキャラにちゃんと見せ所を用意している。春組がまとまっていくところも違和感なく描かれていてとても感心した。そしてまた、演出も良い。大筋のシナリオは知っているものの、毎週なんだかんだとても楽しみにしている秀作なアニメです。できればこの調子で最後まで突っ走って欲しいなあ。



気がついたら遙か7の発売がもうすぐそこでびっくりした。バリバリも特典目当てに予約しました。なんだかんだ言えども色んな意味で楽しみにしている。

暗い部屋 感想

軽い気持ちでやった私が愚かだった。

暗い部屋
暗い部屋製作委員会 (2010-06-30)

暗い部屋公式サイト(本家がもうないのでミラーと思われるコチラを一応貼っておく)
あらすじ
光の入らない閉ざされた部屋で、少年は母の死体のそばに座り込む。 腐り始め、においを放つ死体を眺めながら、少年は慌てることもなく静かに自分の死を意識する。 やがて空腹と疲労に耐えかね、寝そべったその時、部屋のドアは開かれ、少年の新しい生活が始まる。


上記のあらすじを見ても接せられる通り、諸般の事情で書籍化がかなわなくなった唐辺葉介氏の作品を、ビジュアルノベルという形で世に出した作品。といっても立ち絵もボイスもなく、選択肢もない。これをゲームというカテゴリに入れてもいいか迷ったけど、本でもないのでとりあえず同人ゲーの中に突っ込んでおく。あと、ご本人がもう公表してるから唐辺葉介=瀬戸口廉也という認識で感想を書く。加えて自分は唐辺作品には触れたことがないので、思えばこれが唐辺名義としては初めて触れた作品でした。

いやしかしながらこのパッケージといいこのあらすじといいどこをどう見たら萌える描写が出てくるなんて想像出来ますかね。そもそもこのあらすじ見て軽い気持ちで始めるなよって感じなんですが、自分はてっきり、少年の目の前で悲惨なことになっていく母親とそれを見ている少年の内面と二人の関係性が、唐辺(瀬戸口)氏お得意のただただ懇懇と息が詰まるような感じで描かれるんだはいはいもう氏作品に触れるの4回目だからわかるよと知ったような顔をしてふんぞり返っていたら、序盤であらすじの描写がすんなり終わって呆気にとられた。本番はそれからで、扉を開けた少年をめぐる人間関係の、ただただ各々のどうしようもなさが描かれていく。もう読み進めていくうちに状況と心が窮屈になっていってとても気が滅入るのに、本当にうっすらとした一筋の消えかけてる光のような描写にとてつもなく萌えてしまった。蜘蛛の糸を見つけた時の気持ちを体感してしまった。

とはいえ、やはりどうにもこの作品はCARNIVALを連想させた。近親相姦に虐待といえばCARNIVALの主人公とヒロインたちを思い浮かべるし、考えている思考もやはり唐辺(瀬戸口)主人公らしい自己を責めるような描写が主だ。他者からひどい言葉をかけられても、「もしかしたら自分に、相手にそういう行動を起こさせる要因があったのでは?」と側から見て考察していく描写は、ああいつもの氏の描写らしいな、と思った。予想したとおり懇懇と描かれていくし、状況は良くならないし、読みすすめるのに億劫な気持ちにもなるのに、読みすすめるのが止められない止まらない。彼らが何を思い、何を感じ、考え、どうなっていくのか見届けたくなってしまう魅力を秘めている。

母親のそばでそのまま死を迎えるはずだった少年・精太郎は、間一髪のところで救われ、母の双子の妹である耀子一家に引き取られる。耀子には夫と、息子と娘の兄妹がいた。しかし一家は何かが噛み合わない。耀子は精太郎の母親である寿子に対しての強烈なる劣等感を抱き、加えて夫との出会いから夫が姉・寿子に恋愛感情を抱いていたことを知っていた。若いうちに子を生み、耐えきれなくなった耀子は新興宗教にハマり、それは子どもたちの生活環境をも大きく変えていく。夫は家にお金を入れるが、家のことにはほぼ無関心。兄・英はきっぱり家族という存在を諦め、妹・季衣子はまだそれを諦められずにいた。そんな中、母親に閉じ込められ外にもろくに出たことがないワイドショーの渦中であるいとこをいきなり引き取るという母親に、反発する季衣子だったが、精太郎とのやり取りのうちに、それも変化していく。
この変化していく様子が、なんといっても本当に自然で、傷口に優しく息を吹きかけるようでいて本当にとてつもなく萌えた。季衣子は初日から精太郎のガスマスク姿を見てしまってぎょっとするんだけど、それが精太郎が精神を落ち着けるためのものだったと知り、理解を示す。普通なら理解出来ないような事だけど、季衣子も季衣子で人には理解されにくいことで精神を落ち着けていた。それがリストカット。この二人が各々の方法で精神を落ち着けていく描写が直前に丁寧に描写される。この、他人に理解され難いという共通項で繋がり合う様子は、一瞬の分かりあえるものを見つけた安堵感のようなものを覚えたんだけど、してやられたとも思った。そして、その分かりあえてしまう様にウッとなった。この後どうなるのか大体分かるからだ……4回目だからだこれが……。

それでも、二人が心を近づけていく様子は本当に萌えてしまった。氏の描写で好きなのは、こういった惹かれ合う男女の関係がきちんと描かれていること。母親がきっかけでいじめられるようになり、それでも耐え続け、自分が学校で心の支えにしていた美術の作品が自分の知らない間にボロボロに壊されていて、それを見たときに季衣子にかけた精太郎の言葉がすっと胸に刺さった。これまでになくきれいな致命傷を負わされた心地だった。

「うちのお母さんはこういうの得意でしたが、僕は下手なんです。季衣子ちゃんは料理も上手だし、こういうのも上手だし、なんでも出来て凄いですね」

精太郎のこの言葉には励まそうとかいうことよりも、単純なる感想だったんだろうなと思えて、それで季衣子の気持ちが軽くなってしまうところがもうツボもツボドツボで萌えてしまった。自分は身体が弱くて何も出来なくて全部母親がやっていて、母親が死んで新しい世界を色々見ながら感じたことが、これ。そして一方で季衣子は、どれだけ頑張っても、どれだけ家族を愛しても、誰も頑張りを見てくれなくて、評価もされなくて、その形を保とうと思っても状態は悪化するばかりで、その中で与えられた言葉が、これ。最初は精太郎を異様だと思って忌避しようとしていた季衣子が味方だと思い始めてしまう気持ちがよく分かってしまった。
加えてその後の母子喧嘩で季衣子が家出直前まで行ったときに、失声症で声を失ってしまっていた精太郎が再び声を出せるようになってから発した最初の言葉が「季衣子」だったのは、季衣子と一緒に私も崩れ落ちるかと思った。エルフェンリートで何も話せなかったにゅうが初めてコウタの名前を呼んだときぐらい目頭に直撃した。

「……さっきはありがとう。あんなのは初めてで、死ぬかと思った」
 そう言ってから、まだ体が重いらしく、彼は揺らめくような足取りで近づいて来ると、上がりかまちの上に腰をおろしました。青白さの残るその顔がちょうどしゃがみ込む私と同じくらいの高さになって、一度空咳をします。
「やっと、夢から覚めたような気がする。叔母さんと母さんの区別の仕方がわかったよ」

よく似ている双子の姉妹、ずっと二人きりだった母親とよく似た顔で、あやふやだった境界を、季衣子という存在が区別をつけるきっかけを与えた。なんというかもう救われたような気持ちになってしまって辛かった。これでこの状況で良い方向に行くなんてことあるわけもなかろう。

英がデキ婚することになり、そこから事態は悪化の一途をたどる。耀子が事故死してしまいその後父親と季衣子が二人きりになった瞬間からもう何起きるか分かって総員退避状態だったけれど、何度やられてもこういう展開はキツい。ボロボロの季衣子がガスマスクを被って精太郎のベッドで横たわっているシーンは、伏線もあって胸に刻み込まれた。

 その姿を見ながら、これで彼女も本当に僕と同じ側の人間になったのだと感じました。そして、だからといってそんなに捨てたものでもないことを、なんとか彼女に伝えたかったのですが、ふさわしい言葉が思い浮かびませんでした。どう言っても、今の彼女には残酷な言葉として響いてしまうような気がしたのです。

このあと季衣子が、「……もう、私を許して」と吐く。気持ちが、気分が、垂直に落ちていっているのを実感したが、自分はこの感覚が結構好きなので、なんとも言い難かった。ここからラストにかけての描写が本当に美しくて、演出もあわさって、なぜだか解放的な気持ちにさせられたのが不思議でならなかった。暗い部屋から解放された精太郎が、この凄惨とも言える出来事を踏まえて、あやふやだった境界を得て個を得て生を実感し始めているのが恐ろしくもあり美しい。精太郎がラストに季衣子に執着していたのは、自分と同じ親に強姦された存在であることが要因の一つではあるのだろうけど……精太郎にとって季衣子が唯一の存在になったことが嬉しくもあり、それとは別にこの過程をみているので素直に喜ぶ事もできない。そしてやはりどこか精太郎への、底知れぬ、言葉では言い表せぬ不安定さのようなものも感じる。恐ろしく自分も他者も観察して考察して良くも悪くも周りが見えすぎているこの子が、感情のコントロールの仕方を失ってしまったらどうなってしまうのだろう?という恐怖が一番近いだろうか。精太郎も季衣子も、暗い部屋に居たまま物語が締めくくられるところまで、物語として綺麗なラストだな、と思ってしまった。
最後に表示された、公園のベンチかなんかで二人で座っているCGを見た時、やはりなんとも言えないような感情にさせられたのだけれど、作中で穏やかな時間を得られたのはこの二人でいるときだったから、穏やかな時間が流れているといいなあと思わざるを得ない。

それにしても、大人側の視点も結構ぐっと来た。私は双子もの……さらに言うと双子なのに必ず優劣が存在している描写にグッと来る性癖を持っているので、そういう意味でもめっちゃ興奮しました。誰よりも近しい存在なのに必ず差異が存在している、その差異にお互い苦しんでいる。自分が特異であることに悩む寿子が、自分の感情や考えを認められるもの(本)と出会えて、ずっとそれを大切にしていたと息子に見抜かれていた描写は、いたたまれなさを感じた。自分は寿子の気持ちはわからないが、この世には、たとえ近親でなくとも、思いを寄せてはならない人しか愛することが出来ない人はきっと存在する。その人の気持ちは一体どんなのだろう、と考えると、誰にも言えない誰にも理解されないでも思いも消せない……底なし沼のような堂々巡りの思考に陥ってしまったのかなあなんてことを考えたりした。

「何も怖がることはないのよ。世の中には、間違いも正解もないんだから。ただたくさんの考え方があるだけ。何をしたって間違いになるけど、何をしたって正解なのよ」

いやそうだけど……たしかにそういう部分もあるけどさあ……でもせめて同意はちゃんと取ってほしかったっす。何をするんだって同意は大事。
双子姉妹の父親(精太郎の祖父)の気持ちはあまり描写されなかったのでようわからんけど、耀子の性質も否定できなかった。自分も兄弟がいるので優劣を付けられる苦しみはよく分かる。そこで、私が私が!となってしまう気持ちも理解できる。英のように割り切ってしまえば生き方が楽になるのだろうけど、その方法や感情の持っていき方は中々わからないし、上手くは行かない。英は子供というきっかけを得たことで、よくも悪くも割り切れることが出来たんだろう。耀子にとってはそれが逆になってしまったけれども。
そして耀子を失った夫謙治も壊れてしまって……これがまた謙治も耀子だけが心の支えだったってことが分かるし、「老後に二人でのんびり暮らすことが夢だった、我慢していればいつか長く穏やかな平和が訪れると信じていた」って語られて、思わずキラ☆キラのきらりが言っていた言葉を思い出した。きらりも、「苦しいことや辛いことを我慢していればいつか皆で笑い合って幸せになれる日が来ると思っていた」的なことを言う。耐えて、我慢していれば、いつかは幸せになれると……結局の所どちらの家庭もとても幸福とは言い難い結末だったけれど、でもそうすることが必ず間違いであるとは言い切れない思いも存在する。はっきりとした正しい正解はおそらくない。ないから辛いんだな。

精太郎が一家に来てから破滅とも言える一途を辿ったけど、いずれ到着するであろう道だったように思えるし、精太郎が一家に来ないという道もなかったし、季衣子が作中でも考えていたように「起こるべきことが起きた」のだと思った。精太郎が来なかったら、季衣子が先に潰れてしまっていたかも知れない。どちらにせよこの一家が良い道だろうが悪い道だろうがどんな道を辿っていたかどうかなんて描かれていた物語以外はわかりはしないのだが、考えれば考えるほど居心地が悪いというか救いがないというか……。
明確な救いはないし、ここからめちゃくちゃハッピーになることも想像できないが、やはりなんか救われるような気持ちになるんだよなあ不思議と。CARNIVALの時もそうだったが、ベッドから出るの億劫だったけどちょっとだけ手足動かしてみようかなぐらいの些細な気持ちの変化なんだけど、不思議と前向きな気持ちにさせてもらえる。どの作品にも共通して言えることではあるけれど、負ばかりが描かれているわけではないし、正もちゃんと描かれている。その量に差はあるかもしれないが、私はやはりこの絶妙なさじ加減で調整されたこの方の描く物語が好きみたいです。暗い気分にはなったけど、暗い気持ちでは終わらなかった。そんな作品でした。

書籍で発売中止になった理由は近親相姦に次ぐ近親相姦な描写なんだろうけど、これはしょうがない。それだけ作中内で行われていた事象に対しての世間の評価となって逆にこの物語の特異性みたいなもんを高めたんじゃなかろうか。逆にこの形式で発売してくれたことで、文字だけだと時間がかかる人間としては有り難かった。おかげでスルスル読めました。
演出も際立っていて、使いやすさ全捨て、演出に全振りだったのがとても良かったです。UIとかは寿子の作品を見ている気持ちにさせてもらった。文章は1クリックで段落ごとに自動スクロールかつ背景色と混じったりして読みづらかったんだけど、演出の一つとしては最高だったんで一切文句はない。背景は実写で人物だけうごめいている感じなのも中々な気味が悪くて良かったし、嫌な妄想を掻き立てられていてとても良かった。通常背景とモノトーン背景と、話の状況によって暗転明転するところも細かく指定されていてとてもよかった。BGMも気味の悪さが際立っていて、読むのには邪魔なんだけど演出としてはすごく良かった。
オバイブ以外の瀬戸口作品はデザインに全振りしてるなと気づいた。使いづらいけどそのデザイン性は好きです。


ちなみに特典小冊子も読んだが、PSYCHEという作品の土台となった作品?なんだとか。
視界がぐにゃぐにゃ曲がっていくような感覚を覚えて、やはり見事、と思ったのだけど、好み的に言えば私はこういった描写は好きじゃないかな……と感じた。自分はやはり、各々の登場人物が、何に触れて、何を思って、何を考えて、何を意図して言動したかが知りたい。言葉で形容し難い心や精神面を、敢えて言葉で描いているその様が好きなんだと改めて思った。つまり何がいいたいかというと、PSYCHEも読んでないので特に心に響くものもなかった。

次何のゲームをするか

バスタフェを引きずって次のゲームに行けない人の日記。


●楽しかったバスタフェロウズ
自分で振り返ってみても読む気失せるほどの長文をぶつけたので、今更語ることもないんだけど………いや嘘ついたほんとは細かい部分他にも語りたいけど、これ以上書いたら邪推だし無粋だなって思っている自分とあれだけ書いておいて何を今更?という腕を組んで上から目線の自分が己の中で殴り合って戦っている。今の所前者が後者を馬乗りになってボコボコにしている優勢状態ではありますが、後者もただ一方的に殴られるわけなく反撃し始めたので今これを打っている次第であります。

でも何が辛いかって言うと、みんなでワイワイガヤガヤしてたあの空気感が本当に好きで、あの世界観というか生活ぶりをもう覗けなくなってしまったこと。彼らの明るい声や困難を一緒に解決していくあの空気感と別れなければならないのが結構辛いのが自分でもびっくり。それだけ感情移入出来たんだということがもちろん嬉しいのだけれど、それ以上に私は男女が共同生活でワイワイやってるのが好きなんだな。バリバリでもそうだったし。というか男同士で仲良くしてるのが好きなんだろう、それが恋愛状態に発展するとBLになるんだろうけど、私がBLがあまり刺さらない理由は友情止まりぐらいが一番萌えるからだと気づいた今日このごろでした。

ちなみに私にしては大変珍しく特典のために複数買いしたのだが、BAD後日談がこれのために大枚はたいてもいいと思えるぐらい最高の苦しみの熱湯風呂だったので買って1ミリも後悔しない出来で良かったです。苦しみの熱湯風呂でゴボゴボ言ってるそういうプレイに興じている。乙女ゲーでのBADで苦しんだことはあまりなかったんだが、バスタフェは後引く苦しさでとてもいいです。なんというか、喜びと同じく苦しみも等しいのがとても性に合うのだろうな。


●じゃあ次なんのゲームするか
ゲームじゃないけど、唐辺葉介の暗い部屋をプレイしようと思っている。ワイワイガヤガヤと真反対だからリセットできるかなと思ってこれを選んだけど、読む前からほんとに次これでいいのか?と問いかけたくなるあらすじ。
あとFANZAでエロゲセールがやってて、時計仕掛けのレイラインとお姫様だって×××したい!ドラマダを買いました。見事にギャルゲ、乙女ゲ、BLゲと分散出来て自分でも大満足です。お姫様だって~は買うつもりはあまりなかったのだが、グランオダリスクへの応援も兼ねて。楽しければいいなあ。
美蕾も半額セールやってるので気になる人はやってください!美蕾のゲームやったことない人は仁義からプレイするのがオススメ。笑いあり涙ありエロあり電波なしの盛り沢山な内容です。あと喜多川さんのボイスを聞くととても心に響く、主人公と年の離れたおじさんですが一応ルートもある、なんという手厚いサポート。(ご冥福をお祈りします。こちらの世界でもたくさんお世話になりました…)
一応このブログで一番初めに感想書いたゲームが仁義なのが本当に懐かしい。今と感想の書き方もぜんぜん違うけども敢えてそのままで残しています。そういった意味とはまた違うけど、未だに仁義は私の中でとても大切なゲームの一つです。愛を込められて作られてるんだろうなあとわかるところがとても好き。

あ、あと88円という驚異の価格で売っているスカーレッドライダーゼクスも買いました。アニメ全部見ていたのに一つも内容を覚えていない不思議。ある意味新鮮な気持ちでプレイできそう。


次のゲームにいけない代わりに久々にアニメ見ていた。今季はかぐや様、プリコネあたり。プリコネはおぎゃったりママになったりするコメントが混沌としていて楽しいです。今の所ペコリーヌが一番好き、食べるの好きな子は無条件でかわいいですよ。あとアニメじゃないけど、ドゲンジャーズも混沌としていて楽しく見ている。
しかしゲームをする気が微塵もわかない……とか言っておきながらなんやかんや次のゲームへ行ってしまう気がしなくもない。

真相ルート感想 +総評

全体的な評価を下すなら、痛くて苦しくて萌えて幸せで楽しかったです。強烈な印象を残してくれたエピソードもたくさんあった。このゲームをプレイして良かったと心から思えている今がある。キャラクターたちみんなが愛おしい。

先に語っておくが、未プレイの方はぜひそのクリーンのまま何の感想も見ずにプレイしてほしい。

ネタバレに配慮した感想というものをあまり書いたことがないので、何処から何処までがネタバレにあたるのかの判断が私にはとても自信がない。あくまでもギリギリネタバレではないと私自身が判断した上で、このゲームでネタバレを知ることがこの作品の魅力を削ぐことになるかどうかを先に語りたい。ここから先の文章も見ないほうが良いと思う、そのぐらいネタバレ配慮に自信がない。

結論からいうと、削がれる。めっちゃ削がれる。
キャラクター全員を攻略した後に真相ルートが開放される意味は、明かされない謎が物語の根幹に大きく関わるからという意味だけではない。最後にこの話を見させられることで、このシナリオの在り方や問題提起がされるからだ。それはプレイヤーへの制作側からの問いかけであって、そこを削がれてしまうことは、とても惜しい。
私自身はネタバレを見てもあまり感想が変わらない人間だし、隠された真相という事象やそれに伴う衝撃よりもそれに付随する感情に重きを置くタイプだけれど、そういうのとはまたちょっと別の視点の意味を持つと思った。この真相を最後にしたのは、制作側の意志や意図が見える表現だった。5人攻略した後にこの事実を受け取ることで、何を感じたか、何を考えたがプレイヤーに与えられる。それは順番を入れ替えてしまっては、途端に意味をなさなくなる。

ですのでプレイ前の方はぜひネタバレを見ずに最後まで辿り着いてほしい。そこまで到達した上で、感じたことが、製作者がプレイヤーに伝えたかったことなんだろうなと思う。ネタバレ見ずにこの物語を最後まで受け入れることが出来て良かったと心から感じている。

というわけで以下よりネタバレフルオープン、何も隠していない全裸な感想ですよ。前作Side Kicks!のネタバレにも触れているのでご注意ください。常々思うが自分は本当に何らかの制限をかけて書く文章が苦手なんだなと思う。上の文章も苦虫じゃりじゃり噛み潰しながらああでもないこうでもないと推敲したが私にはこれが限界なようです。
抉られた。ガッツリ抉られた。

BADENDはシナリオ量としてはあっさり目だけれど、本編をなぞった強いEDでばっこり穴が空いた。でもこちらを傷つけるだけでなく、きちんと考えさせられもして、私がプレイしてきたADVの中でも屈指のBADになった。私はこのBADをずっと引きずっていくんだろうなと思うと、嬉しい気持ちでいっぱいだ。ドMか。


そんなドM野郎のキャラ感想が以下より始まります。ネタバレご注意。
みんな永遠に6人でワイワイやってくれないかな……その様子を毎週日曜夕方の国民的アニメみたいに放送して欲しい。それを日々の支えにして私は生きてゆきたい。